『泥酔懺悔』 朝倉かすみ・中島たい子・瀧波ユカリ・平松洋子・室井滋・中野翠・西加奈子・山崎ナオコーラ・三浦しをん・大道珠貴・角田光代著 筑摩書房
酒にまつわる話を11人の著名人が書いています。
題名に『泥酔』とあるけれど中には全くお酒が飲めない人や飲めるけれど少しで酔ってしまうという人もいるのが意外なところで、お酒を飲まない立場の人の考え方や見方がわかるのが面白いと思いました。
あと、11人の作品をいっぺんに読んでみると自分の好みがよくわかって、私は三浦しをんさんのエッセイがやっぱり面白いな~
と思いました。(5月8日)
『ビロウな話で恐縮です日記』 三浦しをん著 太田出
ブログに書かれていた日記をもとにしたもので相変わらずの妄想や夢の話から友人とのやり取り、日常生活について書かれています。
そろそろ三浦しをんさんの小説も読んでみようかと思っているのですが、きっとエッセイのノリと違うんだろうと思っています。(5月12日)
『どうして人はキスをしたくなるんだろう?』 みうらじゅん・宮藤官九郎著 集英社
みうらじゅんさんと宮藤官九郎さんが『週刊プレイボーイ』で連載していた対談をまとめたもの。
第1部“男と女”のわからない、第2部“人生”のわからない、第3部“仕事と遊び”のわからない の三部構成になっていて、ふと思いついたような疑問について2人で語り合っています。
特に第1部の内容は女性からは分からない男性の感覚など『へえ~…そんな風に感じるものなの?』とか『気にすることが女の人と違うな~』とか意外に感じることが多かったです。
宮藤さんのできるだけ長く娘さんと一緒にお風呂に入りたいと願う気持ちが強いのが笑えました。(5月14日)
『遠くの声に耳を澄ませて』 宮下奈都著 新潮文庫
宮下さんの作品を読むのは久しぶりです。
12編の短編集なんですが、ある作品の主人公が別の作品では登場人物の1人として登場するという仕掛けがなされています。
いくつかは気づいたのですが、巻末の解説に思っていたよりたくさんの関係が書かれていて『えっ
』と思って読み返すと確かにその通りでびっくり、という楽しみ方ができます。
どの作品も人生の岐路に立って何かしらの決断をする過程が描かれています。
また読み返してみたくなる本でした。(5月16日)
『首のたるみが気になるの』 ノーラ・エフロン著 阿川佐和子訳 集英社
ニューヨークを愛した脚本家・映画監督のノーラ・エフロンが老いを含めた日常生活について思ったことをストレートにつづっています。
もちろん、共感できる部分と全く共感できない部分とありますが読みながら思わず笑いがこぼれてしまうこともありました。
ノーラさんはこのエッセイを出してベストセラーになったあと急性白血病で亡くなっているのですが、阿川さんがまえがきで書いてある通りこのエッセイの最後の方ではなんだか自分の死がそう遠くないと感じながら書いていたのかもしれないと思いました。(5月21日)
『箱庭図書館』 乙一著 集英社文庫
あとがきで詳しく説明されているのですが、これは集英社のWEB企画で読者にボツ原稿を投稿してもらった中から乙一さんがリメイクして作品に仕上げるというものだったそうです。
時間や場所や登場人物が重なり合いながら6編の短編小説がまるでひとつの作品のようにまとめられています。
私としては最後の『ホワイト・ステップ』がもうどんぴしゃのツボで、もう先が気になって気になって一気に読んでしまいました。
それから解説で自ら乙一マニアと称する友井羊さんが乙一さんの作品作りがいかに理論的であるか、そして小説を書くためには技術がいかに重要であるかということについて書いてあるのも非常に興味深かったです。(5月22日)
『オカルト万華鏡2』 流水りんこ著 朝日新聞出版
ネットで見ていて読みたくなったもので久しぶりにマンガを買いました。
子供の時はお小遣い全部をマンガにつぎ込んでいたのにね。
題名にオカルトあるだけあって摩訶不思議な話ばかり。
ちょうど興味のあったチャクラの話を読んでみたくて。
コックリさんの話は怖かったけど、手相の話は面白かったです。
一度手相を見てもらったら私はどんな人物と言われるのか聞いてみたいと思いました。(5月26日)
『「筋肉」よりも「骨」を使え!』 甲野義紀・松村卓著 ディスカバー携書
甲野さんは古武術の達人、松村さんは「骨ストレッチ」を提唱するスポーツトレーナー。
そんな二人の対談していて現代の筋トレ・ストレッチ重視の運動の指導方法は間違っているということについて語っています。
実は私が筋肉が固くこわばりやすいので、なんとか柔らかくしなやかな筋肉に変えて怪我をしないで長く運動を楽しみたいと日頃から思っていたので興味を持ち手に取りました。
ただ、実は以前「骨ストレッチ」の本は買ったことがあったのですがピンと来なくてほとんど使わないまま古本屋に売ったことがあるので果たして納得できる内容だろうかと半信半疑でした。
でも読んでいて気になったのでネット検索して動画を見ながら試してみたら短時間で体の動きが変化して体が軽く感じられるたので、もう一度ちゃんと「骨ストレッチ」をやってみようかと今思っています。(5月29日)
『アドラー心理学 実践入門 ~「生」「老」「病」「死」との向き合い方~』 岸見一郎著 KKベストセラーズ
実は少し前から『嫌われる勇気』というアドラー心理学の本が気になっていたのですが、若者と賢人が対話するという設定がなにか引っかかって買うまではいかずにいたのですが、たまたま本屋でこの本を手に取ったら読みやすかったので買うことに。
ところが読み終わってから気がついたのですが岸見一郎さんって『嫌われる勇気』の著者の1人だったんですね。
どうりで立ち読みしていた内容とほとんど同じな訳です。
『人間の悩みはすべて対人関係の悩みである』という考えを元に幸福になるためにはどんな風に考えるべきかということが書かれていて、読んでいて非常にすっきりしました。
「読み終わったとき世界が今までとは全く違うものに見えるようになった」…とまでは言いませんが、物事のとらえ方がだいぶ変わったような気がします。(5月30日)
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